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夏のおもいで2 時限装置

わたしはわりかし物持ちがいいほうで、革製品はなかなかこなれた風合いにならないし、洋服も10年以上着ているよそ行きが結構ある。持ち物は、価格にかかわらずそれなりの手入れをしているつもりだ。

でも今年の夏は手持ちの合成皮革製品の当たり年だったのか、強い日差しに耐えられなかったのか、外出するたびにサンダルや靴が壊れてゆくという夏だった。
 
一応、合皮は経年劣化するということは心得ているので、使う前によく確かめておくのだけれど、ついさっき、今の今まで健在だった合皮の表面に1センチほどの裂け目を発見した瞬間、そのお出掛けは終わる。
 
使用中に死を迎えた合皮が朽ちてゆくスピードの非情さは、経験した者しか知り得ないだろう。それはもううっかり倒しちゃったドミノほどの速さで、わたしは到底隠し切れないほどのモロモロ(残骸)にまみれる羽目になる。
 
激しく壊れた合皮にまみれて街で途方に暮れているひとなんて、自分以外に見たことがないのだけれど、一般的に合皮製品は一気に使い込んで、命あるうちに処分するものなのだろうか。それとも誰にも知られずひっそりとクローゼットでこと切れる合皮が多いのだろうか。
 
合皮との付き合いを見つめ直す夏。

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