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伝統

20年くらい振りに、袋入りの飴を買った。
 
新しい飴はいろいろあれど、やっぱりサクマのいちごみるくやな、とおもってそれを買った。ひと袋なんてきっとすぐになくなっちゃうなぁ。あらまぁ、ひと粒15キロカロリーもするの?
 
わたしは飴を噛む癖がなおらない。加えて、サクマのいちごみるくは噛んでこそおいしい飴なので、昔はスナック感覚で口に入れていた気がする。老舗の陰謀か。
 
絶対にいっぱい食べない! と心に決めて包み紙を剥く。ああ、この味! そんでもって、ちっちゃくってまるくってさんかくなんだよねー。わくわくしながら包み紙を確かめると、いちご柄の隙間に書かれていたはずのその文言がなかった。
 
ええっ。いいの?
 
ちっちゃくってまるくってさんかくで。あの珠玉のキャッチフレーズはもういいの? 現代っ子に伝えなくても大丈夫なの?
 
もしかして、眉毛コアラ方式だろうか。一応袋のなかの飴を全部あけてみたけれど、文字の書いた包装紙はなかった。信じられない。世も末という言葉を噛みしめたところで、外袋の後ろにイラストと共にちらりと書いてあるのをみつけた。
 
サクマのいちごみるくの変化に今更気づいたわたしが言える筋合いのことではないのは承知だが、そんなささやかな書き方で、今からサクマのいちごみるくデビューをしていく子供たちに周知徹底できるのか。
 
そりゃあ、包み紙でしっかりと刷り込まれてきた我々には問題ない。サクマのいちごみるくが沈黙したところで、もうすでにちっちゃくってまるくってさんかくな流れのなかにいるのだから。でも、これから参入してくるひとたちにも実感していてほしい。何故かはわからないけれど。
 
誰かサクマさんに、「しつこいんですけど!」とか何とかクレームを入れたのか? 
 
飴を買ったのは、最近飴に執着している甥っ子(5歳)にあげようとおもったからなのだけれど、こうなったらわたしが闘うしかない。
 
ひと粒手渡すごとに、わたしが口頭で甥っ子にお伝えしよう。
 

「ちっちゃくってまるくってさんかくで」


 

 
 

 

 

 

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