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鳩との攻防

先月から我が家のベランダに、鳩がしょっちゅう来ては小枝を積んでゆく。ここで巣をつくろうと決めてしまったようだ。

わたしも母も、これはいかん!と鳩を追い払い、水の入ったペットボトルを置いたり(犬か)、CDを吊るしたり、エアコンの室外機の隙間にサボテンの鉢を置いたりして守りを固めた。

しかしその甲斐もむなしくベランダは毎日糞で汚れ、室外機のわずかな隙間に入りこんだ鳩は、くっくくっくと含み笑いをする。「おたくらが余計なことするよって、入ったんはええけど、なかなかでられまへんがな。まぁ構やしまへんけど。ウチここで巣つくります」と言わんばかりに寛いでいる。

もうだめかもしれない。

わたしと母が万策尽きて諦めかけていると、父がやって来た。わたし達の話を聞くと、父は室外機の裏に手をいれ、鳩をむんずと手掴みして投げた。

なにも投げなくても!

 

でもそれきり鳩は来なくなった。

あんなただの鳩はクソの役にもたたんのや、と父は言った。役にたつ云々って鳩に関係があるのか、と訊くと伝書鳩の話をされた。

「おれ、昔伝書鳩を飼うとったんや。また鳩小屋つくりたいんやけどな。お母さん怒るやろ。でもまたやりたいんやけどな」

そんなもん、母だけじゃなくて近所のひとも怒るわ。

 

けれど、うちの父はゴリ押すときはゴリ押すひとだ。

もうだめかもしれない。

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