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コロチャー報告

〈前回までのあらすじ〉 カップヌードルの肉が変わってしょんぼり 2009年5月2日の日記より

新しいカップヌードルをたべたい、たべたいとおもっていたら、近所のスーパーで安くなっていたので買ってみた。

なんというか…。

あんまり悪く言うのはよくないけど、言わずにおれないこともある。せめて、陰でしか言えないことは言わないでおこう。それがわたしのモットーだ。
そして、わたしはここに百福さんがいらしたとしても、言ってしまうだろう。むしろ、言いつけたい。

コロチャーは、工夫のオーバーランではないか?

なんか全体的に味まで変わったというか、『あれ?わたし、お湯淹れすぎた?』というか。

考えすぎなのか。

世界中で何億食。そこまで愛された理由を今一度考え直してほしい。肉だ。肉だよ。

お昼寝している甥っ子を見ていて、ああ…この子はあの肉を知らずに育ってゆくのか…と、不憫におもった。

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大陸化

窓に背中を向けるようにして、ずらっと座れるようにシートが配置されている電車があるだろう。

そういう電車のシートの端っこ(扉の脇などの場所)は肘掛けにできたり、傘掛けにできる仕切りがついていて、なかなか人気のスペシャルシートだ。

ところがそのスペシャルの所以であるところの肘掛け部分に、凭れるだけならまだしも、貪欲に腰掛けてくる若者が結構いる。

こちらとしては、知らない若者のお尻と顔を並べながらゴトゴト揺られているわけだ。まあ、いいんだけどさ…。君のほうはそれでいいのかい。落ち着かなかったりとかはないのかい。

場合によっちゃ、電車の振動で彼(女)らのバッグがわたしの額にヒットする。

座席は譲りあってできるだけ多くのお客様が座れるよう、ご協力ください…とアナウンスがが流れる。

結構前の話になるが、NHKで中国の旧正月の帰省ラッシュの模様を観たことをおもいだす。ひともでっかい荷物もおなじ感覚でぎゅうぎゅう電車につめ込んで、立ちっぱなしで何十時間でも、しあわせではちきれそうになっていた人々の映像。

いっそのこと、わたしの膝のうえに座りな!ほら!ほらっ!と言ってあげたくなる。

若者のジーンズはやけに湿っぽい匂いがする。

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ひろがりをみせる

甥っ子も1歳になり、自分のしたいことをかなり執拗にアピールするようになった。

いちばん激しく要求してくるのは“あっちに連れてゆけ”というもので、何故かわたしの部屋に行きたがる(甥っ子はかなりのビビリで、ひとりではどこへも行かない)。しかし、手の届く範囲のものを全部ひっぱりだされてしまうので、外に散歩に連れだすことが多い。

近所の公園を3ヶ所くらいはしごして、住宅地のなかをうろうろする。甥っ子は電車がすきなので、駅の近くまで回ってそれからようやく帰る。

こどもを連れていると、結構いろいろなひとたちに話しかけられる。主にちいさい子を連れたママさんたちだが。甥っ子がこの世界に来るまでは、わたしは絶対そういう方々と話したりできない!とおもっていたが、拙いながらも当たり障りのないことで笑いあったりする。

甥っ子が凝視しているものについても、フォローしないといけないかともおもうので(ex.お友達いるねー、お花綺麗だねー)、結果的に下校途中の小学生や、電車の中の人々にためらいなく手を振ったりしている。甥っ子はバイバイを憶えたばかりだ。

こどもの持つ力、とはこのことか。何かと閉じがちのオトナ(わたし)を、有無をいわさずフレンドリーの方向へひきずりこんでゆく。

ここから拡がってゆく世界。誰彼構わず笑顔で手を振る世界へようこそ。

こんにちはー。おーいおーい。あなたは誰ですかー。

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まむしサイン

この時季は実山椒をまとめ買いして、冷凍しておくのが毎年の慣わしだ。茎にまとまったままの緑の実をぷちぷちと外してゆく。

1時間ほどその作業に没頭していたが、何故か晩酌中の父が何度も何度も話しかけてくる。10分に一度は手元を覗き込んでくる。

「ちょー(ちょっと、の意)、匂いかがしてくれや」

決して風流な意味ではなく、“実山椒の香りがマムシのにおいに似ている”との情報を得た野山に入ることの多い父(趣味・ヘラブナ釣り)は、匂いを憶えておこうと何度もかぎにきていたのだ。

実山椒の匂いがするイコール、マムシがいる…ということらしい。

でも、風向きにもよるかもしれないが、その時マムシは相当近付いているんじゃないか。足元をみて!

ただたんに、山椒の木の下でマムシに会ったひとから聞いてきたんじゃないだろうな。

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センシティブ

妹がうちに来ているとき、チャットモンチーの音楽をよく流している。

いいうただなぁ、とおもい、妹にもそう伝えるが、実はしっくりきていない自分がいる。

歌詞や曲をよく噛み締めてみて、すごいなぁとおもい、こういうのすきだ…とおもうのだが、なかなかどうして、心がひりひりしないのだ。

 

ハイ、これ衰えですわ!

 

日常で磨耗してゆく感性か。それとも。

わたしはずっと16才の頃の自分を引きずって生きてきていたような気がしていたが、いつのまにか脱却したのか。

もしくは、わたしのなかの16才は、今となっては時代遅れの16才で、最近の子達とは青春のシズル感がまた違うのか。そりゃそうだろう。

チャットモンチーはほんの一例で、感動の条件が揃っているのに、イマイチ響かないことが本当に多くなってきた。うーん、痒い!肩甲骨の間の、もうちょい下のほうが痒い!上から手を伸ばしても、下から手を回してもギリ届かない、その場所に。

まぁ、いちいち何事にも「……感動した……」と、うちふるえるオトナになっても大変そうなので、こんなもんでいいけれど。

でもすこしはなりたい気もする。焦燥感とか反抗心で窓ガラスを叩き割り、恋人のうしろあたままでもを狂おしくおもい、一緒に歩いていて「あれ?タキガワさん?(いない!)」と振り返ると蟻の営みに心うたれて、掌を涙でびちょびちょに濡らしている。そんなオトナ。

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遠くへ行きたい

フラワーツーリズムのノベルなびに、京都の観光名所をテーマにした作品を掲載していただいてます。

そうだ、京都行こう。

と、いうわけで、今はなかなか関西方面へは行きづらいかもしれませんが、京都観光の予定のある方は読んでみてください。

ない方もどうぞ。

 

と、いうか、ノベルなび。何か会員登録的なものをした方がいいのかもしれないのだが、ややこしくてそっとしている。

わたしは、仕事以外のややこしいこと(事務手続きとか、IQテストとか、数学とか)は、ざっと確認して何かの壁があれば、その場でそっとしておいてしまう。

ああ、手に負えないや…とするときのその判断の素早さよ。

勿論、仕事になるとそんなことも言ってられないので頑張るのだが、わたしは所詮お金で動く人間なのか…とおもうと、誰かに申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

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冷えた立山をくれ

理由あって、ずっと2年近く禁酒状態だ。

22歳頃からの何年かはお給料の殆どを飲酒につかう…というような生活をしていて、そこまでじゃなくなった以降もお酒に関してはあまり褒められた取り組み方をしてこなかった。女子というよりおっさんに近い生態だったろう。

そして、のめなくなってからというもの、お酒のことはすっかり忘れた暮らしをしている。そうか、わたしは多分一生分のお酒をのんでしまったんだなぁ…と理解していた。のに。

気候のせいか、最近ものすごーくのみたい。

のみたい。

のみたい。

和えもの用のそらまめを茹でていても、サラダ用のあぶらげを焼いていても、おつゆのお豆腐をくずそうとしていても。肴にそのままたべたい、生姜じょうゆでたべたい、ひろうすにしたい。わたしはずっとお酒のことを考えている。

ビールのみたい日本酒のみたい、あー。もうわたしは、お酒をのまなくてもいいカラダになったとおもっていたのに。

のめるようになったら、また浴びるようにのんじゃうんだろうか。

 

アイスクリームとお酒はないほうが、体重管理が簡単なんだけれど。目がないんだよなぁ。

 

乙女に戻りたい。

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キンチョウの夏

寝ようかな、と電気を消して、しばらくすると『ぷぃぃぃ…』と虫の飛ぶ音がした。

布団で全身をガードして眠る。わたしは蚊が嫌いだ。どれくらい嫌いかというと、お出掛け先で蚊に刺されようがものなら、一気にテンションがた落ちで、帰りたい指数200パーセント。ポケットムヒは欠かさない。

血を吸われることに関しては、100歩譲って大目にみるとしても、痒くするっておかしくないか。麻酔代わりの蚊の唾液が痒い、と聞いたことがあるのだが、痒いより痛いのが嫌だって誰が言ったんだ!

一晩じゅう痒いか、痛いかどちらか選べって言われたら、わたしは痛みを選ぶ。

転んで怪我して血を流しても、蚊は見向きもしないのに、なんでわざわざ刺してくるのかねぇ。今度血がでたら、見せびらかしてやろうかしら。

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不注意

食事中、うっかり頬の内側のところをきつく噛んでしまった。

痛っ。

すると母に、「なに?どうしたん!噛んだん?よそ見してるからや!」と叱られた。

どこ向いてても見えねぇし。

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流行後

ティラミスは定番化したということで、よいのだろうか。

確かわたしが中学生の時に、ティラミスやパンナコッタ、あとお菓子じゃないけどサボが大流行したのだ。

サボのことはどうでもいいのだが、ティラミスは今でもすきで、ケーキ屋さんにあるとつい買ってしまう。

しかし、どうしても流行当時の勢いが記憶に残っていて、ティラミスを今更食べたがるわたしはもっさい存在なのではないだろうか、バブルを引きずっているひとだとおもわれないだろうか、などと悶々としてしまう。

もともとわたしは天邪鬼で、流行したものは簡単にすきとは言えないのだ。

だから、この間テレビを観ていて「あれ?あんた、よくオードリーのでてる番組観てるね。いつもこの時間は自分の部屋にいるのに。何ならオードリーだけ観て戻るけど、すきなん?」と母に訊かれたが、「違うって!」と言ってしまった。

「今、オードリーって異様にテレビにでてるやん!違うって!偶然やって!別に若林のこと、すきじゃないよ!」

わたしの天邪鬼ぶりは、いろんな人が知っているのだが、両親は気付いていない。

 

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サヨナラ

わたしはいつの間にか色々なものを喪っている。

自分のなかで、いくつかの散歩コースがある。今日は最寄りのホームセンターを組み込んだものにした。

ホームセンターにはペットショップが入っている。

ペットショップという響きはあまりすきではないが、最近、体温のある、ある程度大きな動物と暮らしたい欲が湧いてきて、その気持ちを晴らしたくて会いに行く。

アメリカンショートヘアのシルバータビーの男の子がいて、心のなかで『毛玉』とよんで親しんでいる。

ところが今日。小走りで毛玉のケージへ向かうと、ひとりのこどもがガラス窓をバンバンバンバン叩きまわっていた。

可哀想に、仔犬たちが騒いでいる。うろうろしている。

わたしなんて、後ろで手を組んで、1メートルは距離をとって眺めてるのに!(毛玉が期待したら悪いから)

このチャイルドめが!

気付いた時、わたしはいちばん低い声で「やめときや…」と呟き、しかも、引き離したこどもと、ガラス窓の間に自分の膝を差し込んでいた。(ふかわりょうの踊りのポーズみたいな感じです)

はしたない!その上、かっこ悪ィ!

困ったことに、ガラスをバンバンしていたのが、もっと怖そうな大人だったり、ヤンキッシュな若者だったら、わたしは止めなかっただろう。だったら、わたしは相手をみて強くでる、卑怯者だ。

こどもとなら、殴りあいになっても勝てる、という計算が無意識にでも働いたのに違いない。

毛玉に合わせる顔がなく、そのまま逃げるように帰った。

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地球の仕組み

ばかなことを…とおもわれるのには慣れている。

わたしは昔から理解できない。どうして遺跡や町の跡が土の中からまるごと出土するんだろう。

人骨とかごみなら解る。当時のひとが埋める可能性があるだろうから。

でも土の中に平城京の跡があるとか、そういうことをみんなは何故すんなり飲み込めるのか?生活の場所がいつの間にか埋まる、というのは結構怖いことなのではないのか?ここも埋まるのか?

それに平城京が朽ち果てたって、そんな広大な土地を遊ばせておくなんて…。しかもそないに土がかぶるまで!

わたしがそう訊くと、地殻変動だよーと教えてくれた方もいたが、いきなり、ガッと町が埋まるわけじゃないでしょ?そりゃ天変地異ですよね。やはり、瓦礫になってきて、黄砂により埋まった説はどうだ。片付けようよ。
そういえば、黄砂は毎年来るが、いつかはなくなるのだろうか。

それとも中国にも、よそから黄砂的な砂が飛んできて、ぐるぐると供給されてゆくものなんだろうか。砂は。


かつて、祖父母が住んでいた滋賀の家は、庭に無数の漂白された貝殻が落ちていた。琵琶湖だった名残だと言っていた。

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茶腹も一時はこえる

急須にいれた焙じ茶の葉を替えるのが面倒くさくて、お茶フレーバーのお湯になるまでしつこくしつこく飲んでいた。

するとどうだ。飲めば飲むほど腹がへるではないか。

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男のこだわり

わたしは料理本がすきで、つくる予定もないのに、いいのがあるとすぐに買ってしまう。

見ているのがすきなのだ。鯵なら脳内では300回くらいおろしている。

買う本は、行程が4つか5つくらいのがいい。(複雑だと想像力を超えてしまって愉しくない)

たまにガッツリしたものを見たいときは、男の料理本を読むのだが、男の料理は何故に口調が険しいのか。

『ここは面倒でもひと手間加えたい』『一念発起、だしをとる』『せめても、有頭の車海老で作ってほしい』『いざ、鍋奉行』『まさに酒のつまみ』…

なんや、君らは武士か。武士と書いてモノノフか。

勿論、合間に蘊蓄も忘れない。

白鳥は水面下では必死にもがいているという。有名な話だ。

いぶし銀な渋い男のひとの、そこに至るまでの過程を邪推することは、わたしはやめよう。

もし仮に、そんなひとに出会えたとして、だ。

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仲良きことは美しい

芝居をしている友人がいる。まぁこのブログで紹介している“あかねちゃん”というと、『んー?そういえば…』とおもってくださる方もいるかもしれない。(基本的に注釈がなくても、このブログのすべての一般の登場人物は仮名ですが、彼女は人前にでる仕事(役者)をしているため、そのまんまにしています)

彼女がブログをしているのは、しばらくまえに偶然見つけて知ってはいたのだが、特に報告を受けていないということと、劇団のみんなが気がつくまでは黙っている(劇団のホームページにもリンクを貼らない)…とブログ内で宣言していたので、ふむふむと眺めていた。

しかし、彼女にも「知ってるよ~」と言わずに、突然ここで公表して是非怒らせてやろう…誰にも言わずに愉しんでいたところを邪魔してやろう…と、内心わくわくしていた。

なのに!…なのに!

劇団のホームページにリンクされちゃってるじゃないか!あーあ、公表されちゃった、あーあ!あーあ!

いきなりそんなこと言われても…とか、あかねなんぞ知らねーよ…とか、(ここを)読んでいるひとはおもっちゃうかもなぁ、畑違うし…とかわたしがあれこれ迷っているあいだに!書きたいこと書こうよ、わたし!人目なんか気にするな!(お客様は神様です)

これは、守りに入ってしまっている証拠だ。弱虫毛虫だ。

 

最近、やけに更新されている水の泡アワーですが、それは4月の終わりくらいに『五月病に注意!』という新聞記事を読んだからだ。

世間のフレッシュマン達に、気分転換の場を贈る…という使命のもと、お送りしているのだ。

止めてくれるな!ひとにはそれぞれやらなきゃいけないことがある。

それは本当にこれなのか。ほんのり疑問を抱きつつ、今日は貴重なネタがひとつ無くなりかけていたため、慌てて筆をとりました。

 

フレッシュマン、見てねーだろうなー…。

 

劇団ジュースHP → http://www.geocities.jp/juice_01_12/

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漠然とする

最近、ふと不安をかんじる。

まあ未曾有の大不況といわれているこのご時世。少しくらいは不安になってくれよ…頼むよ…という、誰か(何か)からのサインなのかもしれない。ホラ、ご先祖様とか。

しかし、先日ひょーたんさんのブログに運転免許証の更新のことが書いてあり、それを読んだ瞬間にはっとなったのだ。

やっぱり、オトナは免許証持ってるんだ…。

取得しようかどうかを考えているうちに10年以上の時が流れ、でも、みんなが持ってるなら敢えてわたしが持つこともないんじゃないか?という気もする。

だいたいわたしは、徒歩以上の速度でものを考えることが出来ない。ただ、車を運転することで、考えるスピードが上がったら。何かと生き遅れているこのわたしも、追いつくくらいは可能かもしれない。超短編もハイスピードで量産しちゃって、詩、俳句、短歌に並んで超短編が日本じゅうに認知される日が、すぐそこに!

そうしたら、わたしは日本各地を旅しながら、超短編をかく。素敵!

 

わたしは特に歴史ずき、というわけでもないのだが、家族が大河ドラマずきなので、日曜の夜に偉人を観る確率が昔からすごく高い。

昔のひとは、寿命も短いのに、どこか遠くに行くとなると、月単位年単位で移動しなくてはいけない破目になる。

わたしは、数時間で外国にだって行けるのだ。(でも、パスポート持ってないので申請にもっと日にちがかかる)

けれど、タイムスリップしてわたしが過去に行っても、飛行機の話は出来ても、飛行機をつくってあげることは出来ない。じゃあ、JALの整備士のひとが行けばいいのか?でももしかしたら、そのひとだって、ひとりでは飛行機をつくれないかもしれない。

ならば、誰に行ってもらえば飛行機がつくれるんだ!?

 

何かよく解らないが便利になってる…というのは誰に感謝すればよいのか。

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おもえば遠くに来たもんだ

傘を持ってきたつもりが、実は靴べらだった…というニアミスを約11年ぶりにやってのける。

驚きでしばらく言葉もなかったが、前回の靴べらから自分が乗り越えてきた、ささやかな小山や穴ぼこをおもいかえして、無理矢理目頭をあつくする。

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大関のある風景

ワンカップ大関のCM(バス停にて空き壜に野の花が生けられている)をみて、あの空き壜は再利用されがちなものだったなぁ、としみじみする。

母方の祖母は輪ゴム入れにしていた。父方の祖母は暖かい季節になると道端のヒメジオンなどをもらってきては、生けていた。友人はポケットのじゃり銭を貯めていた。近所のイシノさんは醤油卵をつくるのにいいと言っていた。

しかし、わたしの知る限り、あのラベルを剥がしてつかっているひとはいない。ラベルが陽に晒されてがさがさになっているのをよく見かける。

いちいち剥がすのが面倒なのか、あのラベルは意外にオシャレデザインなのか、それとも剥がされた状態の壜が、あまりにスタイリッシュでまさか大関だとは気付けないのか。

スタイリッシュといえば、一時期ひとの家でいいちこの壜が調味料入れに再利用されているのをよく見た。何の流行りか、と我が目を疑ったものだ。

下町のナポレオンと書いたほうではなく、iichikoのほうだ。

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お茶のみ場

甥っ子(1歳)が飲む用のお茶を、食卓テーブルの端のほうに置いている。

甥っ子の身長でも見える場所なので、喉が渇くとその下に集合する。

しかし、今日はいつも使っているマグカップ(オレンジ色)がなかったため、緑のカップに甥っ子用のお茶を淹れておいた。

すると甥は、台所の清見オレンジの下にやたらと集まってきていた。

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箸がころげる

最近、おなかを抱えて笑うことがあまりないなぁ…とおもう。

こどもの頃は、妹とふたりで「うっきうき~♪わっくわく~♪」と歌いながらスキップして回る…というくらいのことで大爆笑できたのに、今は体が重いせいかそんなことでは笑えない。

そういえば、はじめて笑いをとったときの記憶ってありますか。

小学校低学年だったわたしには、お気に入りの“恋コロン(たしかこんな名前)”というシャンプーがあった。緑のとろりとした透明な液体に、小さい真珠みたいな匂い玉が入っているシャンプーで、それ以外は使わない…とわがままを言うほどだった。

ある日、そのシャンプーが売っていなかったことがあり、お風呂タイムに母が「いつものシャンプーもう売らぁらへんかもなぁ…」と衝撃的な発言をした。

それを聞いたわたしは「がーん!」と叫んだ!

その数日前、わたしははじめて漫画雑誌『りぼん』を買ってもらったところで、かなり影響を受けていたものだとおもわれる。

予想できなかった娘のリアクションに、母は風呂場の床にひれ伏して笑っていた。

それはわたしの『どや顔』記念日。そして、オタっ子ノリデビューの日でもあったのかもしれない…と懐かしくおもいだす。

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要かもしれない

父の誕生日と母の日が近いので、いつも一緒に祝うことになっている。

両親と妹とわたしで、夕食時におめでとうだのありがとうだのの宴をしていたら、すこし離れたところでひとり遊びに興じていた甥っ子が母のもとにやって来た。

甥っ子は得意気にプラスチック片を差し出した。

一辺が15センチくらいの長さの、くの字状になったプラスチックだ。薄い灰色で、何処かからへし折ってきたのか、端のところが少し欠けている。

すわ、誤飲!と慌てて甥の口のなかを調べてみるが、特に異常はない。破片が落ちていたらマズイので、全員で探したが見つからない。

というか、そのプラスチック片の出所がわからない。

「どこから持ってきたん?」

きつめの口調とやさしめの口調で、甥っ子に訊いてみたが、答えはなかった。

一番色が似ているものが冷蔵庫だったのだが、今のところ問題なく冷えている。

冷蔵庫が鳴く度に、静かに様子を見つめてしまう、タキガワ家なのだった。

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マイノリティ

先日、甥っ子の満1歳を祝うためのお食事会があった。

参加したのは、妹夫婦、妹の旦那さんのご両親、うちの両親、そしてわたしだ。

うちの父はお酒に弱く、その上呑みすぎるのでわたしと妹は警戒していた。しかしわたしたちは、お酒を呑むとうちの母が相手構わず言いたいことを言いはじめてしまうことをいつも忘れてしまう。(というか、酔ってなくても母は言いたいことを言う)

空気を読まないことに関しては、ひとを責められないわたし。それでも母は地雷を踏みすぎだ。その上、一般的には公の席でしないほうがよいとされる3大話題、宗教・政治・野球のうち、2つをコンプリートしていた。

カムバック、母上!

うちの両親はアンチ巨人で、あちらのご両親は巨人ファン。長嶋を巡って熾烈な言い争いが繰り広げられる。

着地点のない話し合いの末、明らかに気分を害された雰囲気のあちらサイド。

「お姉さんはどこのファンなの?」

話題をかえようということか。あちらのお父様に尋ねられ、広島カープです!と即答するわたし。

「関西のカープファン!はじめて見たよ!」と、場が一気に和む。

今までカープが勝っても負けても、周りのひとに、ぬる~い表情で『へぇ、頑張ってるやん』と言われ続け、悔しかったが、報われる瞬間が、ここに!

誰にも咎められない、誰の気持ちも気にしない、ラブ・アンド・ピース!カープ!

みんなカープファンになればいいのに。

でも巨人には結構勝ってる気がするんですけど。

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雑談というもの

何歳ですか?と訊いて、いくつに見えますか?と返されるのが苦手だ…というひとは多かろう。

そしてまた、興味薄のひととの会話に限って、かなりの高確率でそういう会話になったりするものだ。

わたしが人生で、はじめてそのやりとりをしたのは、10代の頃のアルバイトの面接だった。因みにその面接では「ここに受からなかったらどうしますか?」とも訊かれた。どうもしねぇよ、とおもった。

相手のタイプにもよるが大体において、いくつに見えますか、という質問返しは、特に話すことも話したいこともない場合に、話を少しでも長引かせるために発する言葉なんだろう。

出身地や交通網の話に比べてまったく広がらないのに。

関係ないが、大人になってから出会う同学年のひとと、クラスメイトだった場合のポジションを考えるのがすきだ。

このひとは、学級委員はしないが、合唱コンとか遠足の旬モノ実行委員をよくしがちな、女子バレー部キャプテン。

あのひとは、席は廊下側後ろから2列目。クラス内ナンバー2の集団に在籍しているがそこでも意外に目立たない感じ。しかし後輩女子に陰モテしそう。

趣味は『同学年クラスメイト相関図』。だめそうなひとだなあ。

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ボタンの真実

カフスボタンは、袖口でハナミズを拭うのを防止するためにある、と聞いた。

なんてこと!

世が世なら、こどもはおろか、おとなの袖口までコペコペになっていたとは…!

袖口でハナミズを拭かない、という行動を自然に身に付けたかのように感じていたのは、ただのおもいあがりだ。

カフスボタンがまだ生きている事実を鑑みると、わたしたちは、隙あらば袖でハナミズを拭く。

しかし不安だ。いくらカフスが守ってくれるとはいえ、運動中、汗だくのときに、肩口付近の袖や首もと部分のシャツでついつい汗を拭きとっていたことがある。その流れで、もしかしたらハナミズまでいっちゃうかもしれない。いや、いく。

やはり、それを考えると、全身にボタンを縫いつけておいたほうがよいのではなかろうか。

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some more! some more!

妹と、スモアというお菓子をたべてみたいという話になり、グラハムクラッカーを買いに行く。

スモアは、グラハムクラッカーにチョコレートと焼いたマシュマロを挟んでたべる。アメリカのこどもがすきな、バーベキューのデザートなのだそうだ。

明治屋には、2種類のグラハムクラッカーがあった。みっしり入ったものが、ひと箱1000円ちょっと。そんなに入ってないものは、600円くらい。

高ぇよ。

輸入物とはいえ、こんな値段の張るものは買いたくない。ナビスコ・リッツでいいんじゃね?妹にメールで相談すると、やはり最初はレシピに忠実に作らないと、美味しさが解らないのではないか…ということになった。

泣く泣く小さいほうを買う。

しかし、外国(というかアメリカ?)の食べものを眺めていると、何故なにもかもがそこまでデカイのか…スーパーが遠いから買いだめしているのか?家がでかいから、物が多くなっても大丈夫ってこと?それとも本当にそんなに食べるのか?

グラハムクラッカーなんてそんなにたくさん必要になるものでもなかろうに…。クラッカーって一枚一枚はかるいのに、この程度の箱の大きさで、こんなに重くなるんだぁ。すごーい。

なんというか…馬力が違うよね!

喧嘩したら、勝てそうな気がしない。解りあえそうな気もしない。だって、業務用でもないのに、給食室にあったような大きさの缶詰が売られてるし。しかも中身がジュースって。缶、という放置に向かないパッケージをチョイスしているってことは、すぐに飲んじゃうってことだよね。

あちらから見れば、日本人はちびちびとまずそうに、もの食ってんじゃねえYO!食った気しねぇだろがYO!とかおもわれているのだろうか。

そして、スモアはわたしたちには甘過ぎで、むしろグラハムクラッカーのみの方がほどよい甘さでとてもおいしかった。

もっとくれよ。

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OPV

映画の「おっぱいバレー」が観たいのだけれども、どうしても勇気がでない。

前売りを買おうにも、直接劇場で席をとろうにも、どこかで一度はタイトルを言わなくてはいけないのだ。

それは恥ずかしいというかなんというか、どちらかといえば、どもったり言葉に詰まったり、声が小さかったりしたらどうしよう…という不安。

『OPV』の頭文字でもよいらしいが、その略称はどの程度認知されてるわけ?わたしが「OPVください!」と元気よく言ったところで、「…はぁ?!なんですか?」と聞き返されたら、「…おっぱいバレー…です」と結局言い直さないといけないわけで。

そしたら「ププーッ…あのひと、おっぱいバレーって言うのが恥ずかしかったのね…」ってことになるじゃないか!

まるで思春期。

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もてない部屋

自分の部屋でぼーっとしていたら、いきなり入ってきた母に「男の部屋みたいやな(殺風景)」と言われる。

私のイメージする“男子の部屋”には、地球儀が必須アイテムなのだが、女子の部屋には何があるのだろう。ぬいぐるみか。キティか。

わたしは、死ぬ時までに遺るものは極力減らして、最終的にはみかん箱ひとつぶん…というのが理想なのだが、冬のコートとダウンジャケットだけでそれくらいになっちゃうような。

そしてそうなると、わたしの憧れは、スーツケースひとつで渡り歩く漫画家・浜田ブリトニーということになる気がするが、それはすこし違うような気がする。

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別世界

 名前をよばれた。衝かれたように息が詰まり、振り返るとやはりユウさんだった。

 夜遅く、ともいえない時間だが、駅のホームはすでに人影が疎らだ。ユウさんが、食事にでも…と誘ってくれるのを想像するが、多分何も起こらない。なんとなく、最近の気候の話をする。

 駅に沿って見下ろすように、私達の仕事場が建っている。真四角の、ガラス張りのビルだ。

 ユウさんは、私とは逆方向の電車で帰るという。

 脳天気な声のアナウンスがなって、私の乗るべき電車が滑り込んできた。明かりがビルに反射して眩い。突風でみだれた前髪の隙間からそれを見る。

「じゃあ」

 かるく会釈しあって、私達は背を向けた。車内に入ってからユウさんをそっと探すと、ビルに映ったかがやく電車のなかで網棚をつかう、その後ろあたまが見えていた。

 ユウさんの電車は、きらきらと光の帯を残し、引き返してゆく。

 私は地面を這い、夜を進んでゆく。

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トリオ・ザ・タキガワ

リニューアル反対派のくせに、ブログの壁紙(?)を変えてみた。以前は赤いデザインで、結構気に入っていたのだが、いきなりどぎつく感じるようになってしまったのだ。

なので、今回のテーマは「地味」。選べるなかで、いちばん儚そうなものにしてみた。おかげさまで、気分もしっとり落ち着いた。

ところがどうだ。3羽のペンギンの影響か、「タキガワ」がトリオであるかのように見えてきた。

 

タキガワのプロフィール…(左から)田ノ上くん、木山ガーネット、輪島一朗太の3名(?)からなるトリオ。木山が幼馴染である田ノ上を誘い、日本上陸。そこでエルニーニョの煽りを受け、やっとのことで日本に流れ着いた輪島にイワシをあげたことがきっかけとなり、タキガワ結成。本名、渡航方法ともに非公表。換羽期には、舞台に立つ回数が激減してしまうのが悩み。結成5年目である今年は、得意の『潜水あるあるネタ』でブレイクを狙う!

 

ベタがすきなわたしは、本当に関西人だなぁ、とおもう。

そんなわたしは高校生まで、レツゴー三匹には三波春夫がいるとおもっていた。国民的歌手でありながら、何て気さくな方だ…!と感動していた。

 

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コロチャー

最近何度も目にしていたCMだが、いきなりハッと腑に落ちてしまい、ショックを受けている。

  

カップヌードルの肉って変わるんですか?

 

あの肉がたべたくて、カップヌードルをたべていたのに…。コロチャーとかいう前に海老の背ワタ抜いてよ!そりゃ、まだ新バージョンはたべてないけどさー。絶対あの肉のほうがいいに決まってるもん…。

万物は流転している。

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ソラニン

じゃがいもの芽をとり損なったら、なにが起こるんだろう。

深く深く深くほじる。芽なんだか窪みなんだかを、深く。

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