メタボリック論争
父が健康診断の結果を隠していたことが発覚。(母が発見)
宅の女たち(わたし、母、それに妹)に、「そのお腹、早いうちになんとかせんとヤバイで。メタボになるわ」と言われては、「そや、お父さんメタボや」と暢気にお煎餅を齧っていた父も、とうとうこの度メタボリック・シンドロームの称号を得たらしい。
「いやっ!なにコレ!」と、母が叫んでいるので、その手元の紙切れ(健康診断結果)を見たらば“ウエスト径85センチ以上 メタボリック・シンドローム”と赤字で書かれているではないか。
うわ~…。
父が帰って来るなり、母とふたりで問い詰めてやった。すると父は…。
「あー、それ?ちゃうちゃう、俺メタボとちゃうで!」と、真っ向から否定。
いや、でもそう書いてるでしょ?しかも赤字で。
「あほか、俺の身長185センチあんねんぞ。160センチの奴と185センチと、何で同じ腰周りで判断されなあかんねん」
一理ある。でもそれホントただの屁理屈だから!事実、父のお腹は年々ぽよんぽよんになっている。一体何センチ以上になったら気をつけるつもりなんだ。今回の結果を機に…という気持ちは父にはないようだ。
『人間が死に至る病気は、生まれた時点の遺伝子で決定している。だからその時が来るまでは愉しく生きる』というのが父のモットーなのだが(事実に基づいているのかは不明です。あしからず)、万が一のことだけれど、病気じゃなくても何かあって要介護状態になったとき、細腕の女性(わたし)と老女(失礼ながら母)に巨大化した父をどうしろというのか。
ただでさえ、上背があるんだからベストを尽くしてみようよ…とお願いしてみる。
「でも、去年悪玉コレステロール値が異常に高かったけど、もう正常値やん?大丈夫やって、大丈夫!」
ウン…でもさ…それってお医者さんからもらってる薬を服んでるから…ジャン?お父さんが生活習慣変えたから…ってわけじゃない…ジャン?
「お前、薬キライやからって、治ったか治ってないか…ってくらいで薬止めるやろう。あかんぞ!俺を見てみぃ!偉いやろ?(いつも薬服んで)」
わたしたちの父娘関係は、思春期にありがちな“お父さん、ムカつく”的な時期を通ることもなく、まあまあ良好な方だとはおもう。でも、ほんとに…ほんっとに…。
お父さんって、前向きだよね。
今回のところはとりあえず、そう言っておいた。わたしは父の遺伝子を継ぐものだ…ということをなるべく長く肝に銘じておきたいとおもう。
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