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きになる

帰りの電車で毎日のように一緒になる、同年代の女性が持っているスーパーの袋の中身が、いつ見ても“なっとういち”3パック(3パックセットのを3パック)とバナナひと房なのが気になる。

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プラスマイナス

コップ半分の水を見て、「まだ半分残ってる!」とおもうか「もう半分しかない…」とおもうかで、プラス思考かマイナス思考かが解るという。

わたしはどちらかというと、マイナス思考かもしれない。そんなにプラスに感じらんねーよ、とおもうことが結構ある。かな。

でも、コップの水くらいでそこまでおもわない。今のところ。

  

先日、両親が博多に行った。お土産には博多とおりもんを買ってきてもらった。

これは、わたしがプラス派かマイナス派かを確かめるチャンスだ。好物のとおりもんの残りを見て、わたしがどうおもうのかを非常に楽しみにしていた。

ただ大箱サイズのとおりもんの魅力にとり憑かれ、そんな実験はすっかり忘れてしまっていた。どうおもっていたのかなぁ。

ただ、残り3個くらいになったとき、箱をつぶしながら面倒だなーとおもっていたことのみ憶えている。

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休憩室の3人

ひととひとは解りあえない。

上司がみんなのために、お菓子を買ってきてくれた。その中に、きのこの山とたけのこの里の小分けパックが入っていた。

やったあ!

わたしはさっと、たけのこの里に手を伸ばす。休憩室にはわたしのほかに2人いた。その2人も、真っ先にたけのこの里を手にしていた。

やっぱ、たけのこの里ですよね!

みんな、たけのこの里へのおもいのたけをぶちまける。

「このさくさくした感じが…」

「きのこの山より口に入れたときに安定感がある」

「チョコとサクサク部分を分けるとしたら、きのこの山のほうがおいしいとおもうけど、一緒に食べるなら断然たけのこ!」

……ん?

いや違うでしょうが!

チョコとサクサク部分を分けたとしても、たけのこの里の勝ちでしょうが!たけのこのサクサク部分を分けることは、構造上不可能に近いが、子供の頃は根元の1ミリほどのサクサク部分を歯でこそげとってから食べてた。あの、何ともいえない、うすあまい味!鼻に抜ける匂い。それは、なんだか駄菓子屋に放置され続けたようなイメージの匂いと食感だったが、そこがよかった。願わくば、口いっぱいに頬張ってみたい…今だって夢見てるさ!

きのこの山を分けたところで、フィンガービスケットを越えないよ!

他のお菓子に類を見ないサクサク部分。しかしそれだけでは野暮ったくなる感を否めないところをチョコがけでカバーしている…そんなオンリーワンなすばらしいたけのこの里を、かわいいだけのきのこの山と比べようなんて片腹痛いわ!

ものすごく熱い気持ちで語ったにもかかわらず、他の2人はきのこの山とたけのこの里の明らかな差異を認めようとしない。

ひととひとは解りあえない。当然だ。わたしが心からすばらしいとおもっているものを、他人が認めないなんてことはざらにあるし、好意を同じくとしていても好きな理由はそれぞれ、おもいの深さもそれぞれだ。誰かのすきなものが、わたしには伝わらないのもしょっちゅうだろう。

でも、そんなことよりもわたしが歯噛みするのは、肝心のたけのこの里からは「みんな、すきになってくれてありがとう」程度にしかおもわれてないんじゃないだろうか…というところだ。たしかに結果としては「たけのこの里がすき」ということを言っている。3人とも。

わたしは、わたしのおもいは違うのに。

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選ぶということ

仕事帰りに本屋に立ち寄る。

何か読みたい。でも心に触れてくるものがなくて、ただ無闇に店内を歩き回る。何か読みたい。

ぼーっと写真集の棚を眺めていたら、おしゃれに気を遣っている感じの学生さんっぽい男の子に話しかけられた。

「お好み焼きの本って、どこ?」

え?

「お好み」

おこのみやき、ですか?…えーっと。お料理の本はあそこにありましたけど。でも、おこのみやきは、あったか、どうか。

「あそー、探してみる」

男の子が去った後、慌てて自分の格好を確認した。わたし、店員さんに見えるのか?でも普通にでかい鞄さげてるし。サンダル履きだし。

その後。30分ほど立ち読みをしたりしていたら、いきなり後ろから肩を叩かれた。振り返ると彼だった。

「お好み、なかったわ」

ぇえ?あ、そうですか!すみません。

「……」

……店員さんに訊いてみはったら…。

「…いや、ええねん。…最強のお好み、つくりたかっただけやし」

最強、ですか。

「……」

………

「結構本気やってん」

おこのみやきに対する感情をぶちまけ、最後に、ありがとう、と何故か礼を言って行ってしまった男の子の背中は、ものすごく寂しそうだった。

いつかできればいいね、最強のおこのみやき。とおもいながら、熱い気持ちで見送る。

でもね。クチコミとかインターネットとか弟子入りとか。わりと方法はいくらでもあるとおもうのね。

いつか何かで読んだ、「今出来ないとおもっていることは、10年後にも出来ない」というフレーズをおもいだした。

それではいかん!と、とりあえず整体の本を買った。(ずっと興味はあったけど、ぼきっとかやられるのかとおもうと怖くて行かれなかった)

今日読む本が選べたよ。こちらこそありがとう、男子よ。

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デジベルの潜在能力

少し前、夜道は危なかろうということで、防犯ベルをいただいた。

それを毎日持ってうろうろしているわけだが、どれほどの音が鳴るものなのか、実はかなり不安だ。

電池式なのだが、説明書には「電池を入れたときに、テストボタンを押して音が鳴るかどうか確かめてください」とある。

テストボタン。

もしも危険があったとき(本番)には、防犯ベルからにゅうっとでている紐をつよく引き抜くことになっている。それに比べてテストボタンはベルの脇にポチッとついたボタンだ。鞄に入れている荷物次第で今にもどうにかなりそうな、むきだしな状態。

わたしだってばかじゃない。何かあったときのことをおもえば、すぐにでも音が鳴るかどうかを確かめておいた方がいい、ということは解っている。

でもでも、説明書きには「大きな音がでます!80デジベル!」とも書いてある。こわい。わたしがしたいのはただのテストなのだから、本番さながらのテンションで臨んでいただく必要はないのだ。でもでもでも、防犯ベルの内部をのぞいてみると、とてもじゃないがT.P.Oを弁えているような構造だとは考えられない。

めっちゃ単純。逆に80デジベルってそんな大層な音量じゃないのかも、ともおもえてくる。

しかし油断は禁物だ。いくら自転車のベルに酷似しているからって、相手は電気の力を借りている。そもそもわたしはおおきな音が苦手なのだ。電車が通過するガード下とか、雷とか、吠える中型犬とか。

80デジベルは、わたしを見るといきなり狂ったように吠え始めるゴンベエ(雑種・親戚ん家の犬。基本的に温和)より凄いのか?凄いとすれば、何ゴンベエだ?

その心積もりができないと、テストボタンは押せない。

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